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一人で勝手に趣旨とは別のところで気づきがあったという話

  • 2018-10-24

商品開発の会議にデザイナーとして出向いてきました。
調味料や飲料の統一したブランドづくり、
特にパッケージまわりをデザインするのが呼ばれた主な理由です。

製造、仕入れ、販売など各分野の有識者が10数名集まり会議をします。
まず、コンセプトや付加価値となる製造・販売環境などの説明を聞きます。
使用する原材料やその選定理由、ターゲットと販売方法、同じような他社製商品の状況など。
頭に情報を入れたあとは、既存商品の試食やデザインを観察して感想や意見を出し合います。
出た意見をもとに、その後、試作、デザインを出して販売を想定しながら意見をまとめ製品化していきます。
今回はデザインがほぼ決定するまでに会議計3回、約2ヶ月を要しました。

現物に触れたり見たりしながらそれぞれの専門家が意見を出し合っていくわけですが、
感性もバックグラウンドも違うので、寄り道や脱線も多く、でも、だからこそ、そこに気づきや発見があったりする。
主催側のまとめ役の方も懐広く意見を受け止めつつも方向を見失わないように軌道修正をしていく。
自由な意見が飛び交いながらも、全員が良いものを作る為に持てる知識と経験と技術を結集させる・・・

・・・商品についての話はまだ開発中、未発表につきここまでなのです。


会議を通して一人で勝手に趣旨とは別のところで気づきがありました。
試食をする、容器を観察する、デザインを見る、などの行為の凄さです。
何か当たり前のことを言っている感じですが、
同時に複数の人間がコンセンサスすることの凄さとは何か。

現物の体験にはものすごい情報量があるんだという事です。
逆に現物が無いときの話は遠回りで、遅々として進まずです。
イメージの違いを減らそうという行為ばかりになっていることに気づきます。
それはそれぞれの人がイメージするものは全然別なものすぎて、言葉では足りなすぎるからです。
そんな時間や労力を現物の体験は一気に破壊してしまう。
今回の会議では現物の体験が多く、だからこそ話がまとまったんだなと思いました。

当たり前のこと・・・のはずなのですが、最近は仮想会議というか、
便利な文字だけコミュニケーションが増えすぎているんだろうなと思うわけです。
(顔文字だけじゃ足りないよね^^;)

私はだらだらとただ打ち合わせをするのが苦手なので、
効率だけを考えて、通信だけですませてしまえと思ってしまいがちで、
極端なことを言うと会社や学校に集まったり、通勤や通学の時間、
特にラッシュアワーなど無駄以外の何ものでもない・・・と・・・?
無駄を省いてもっと効率的に・・・文字だけの通信で・・・?

当たり前が当たり前でなくなる前に。気づきとして。
現物の体験のコンセンサスパワーが文字や言葉だけの会議を
本当は一気にスピードアップさせること。
(言葉の技術が未熟な部分は棚にあげてます・・・)

一日メールとラインとチャットワークだけで仕事している時があります。
簡単で便利だけれども、効率だけ考えていると、その結果として
見落としているコンセンサスがたくさん生まれてしまっている。

ファミレスは24時間営業をやめて、その時間、そこにいた人たちは皆スマホの中の仮想ミーティングに。
これが積み重なっていくとどうなるんだろうか・・・
この文章も文字だけ・・・
頭の中は現物に触れるまで飛躍と勘違いのかたまりなのだ・・・


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